ホップの物語 「サッポロビール」と共に【かみふらの十勝岳観光協会】

ホップの物語

サッポロビールwebサイト

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「サッポロビール」と共に

上富良野町にある現在のバイオ研究開発部
上富良野町にある
現在のバイオ研究開発部

上富良野に広がるホップ畑は「サッポロビール」との協働契約栽培のものです。

ホップはビール醸造以外にはほとんど使われないので、あまり一般にはなじみのない植物ですが、もともと日本でも野生で見られる植物なのです。ホップは宿根性で、地下茎から毎年つるを伸ばすので、棚から吊るした紐に巻きつかせて栽培します。1日に30cmも伸びるときもあって、ビールに使うのは、この球花(きゅうか)と呼ばれる松かさに似た形をした果実です。

 
上富良野のホップ畑
上富良野のホップ畑

割ってみると、苞の付け根に黄色い粒(ルプリン)があり、ビールの苦味のもととなる樹脂や、香りの成分の精油が含まれているのです。軽くこすりあわせると、とてもいい香りがします。

前の項目にあったように、明治時代、政府が派遣したお雇い外国人の調査団が北海道で野生のホップを発見し、それがキッカケでサッポロビールが創業しました。「北海道でビール原料を自分たちの手で栽培して、そこからこだわっておいしいビールを作ろう」というのが始まりです。上富良野のホップ畑には、サッポロビールとの90年近いの歴史があります。ここホップ育種センターで生産者と共に、原料づくりからこだわる、ものづくりの伝統なのです。

「育種」というのは、植物の遺伝的な性質を改良し、より良い品種を育成すること。そのサッポロビールでは「本当に原料にこだわるなら、生産者のニーズや栽培する条件などに合わせて、品種からつくっていくことが必要」として、ホップの品種改良を中心に研究を進めています。

狙いの親株を畑で交配し、得られた種子を育て優れた品種を選抜していくわけですが、ホップはいわゆる成年株になるまで3年を要しますので、通常交配から品種登録されるまで約10年はかかります。とても地道な取り組みなのです。そうした中から上富良野で生まれた品種「フラノスペシャル」をご紹介します。これは開発まで7年、2007年に品種登録されました。

「フラノスペシャル」の球花1
「フラノスペシャル」の球花

ホップの種類は、爽やかな香りが特長の「アロマホップ」と、苦味の強さを特色とする「ビターホップ」に大別されます。

サッポロビールではアロマホップを中心にビール醸造を行っていて、「フラノスペシャル」は、アロマホップならではの香りを持ちつつ、豊かな苦味と経済性を実現した理想的な品種です。

ビール特有の苦味のもととなるα(アルファ)酸は、ビターホップの方により多く含まれていますが、アロマホップでもα酸の含有量が多い品種を作ることができれば、ビール醸造に用いるホップの量を抑えることができます。つまり、少量でおいしいビールを実現できる、経済性に優れている、というわけです。

サッポロビールでは2004年夏、試験的に栽培した分で「北海道生搾り 富良野スペシャル」を特別限定醸造しました。そこでは生ホップの状態で「フラノスペシャル」が使われ大好評でした。「フラノスペシャル」は、ここ上富良野町での生産量拡大を目指し、生産者としっかり話し合いながら、一緒に質の高い原料を追求していく。品種からのこだわりというのは、協働契約栽培という取り組みを行っているサッポロビールだからできることなのです。

「フラノスペシャル」の球花2

サッポロビールには、100年以上にわたって、畑で原料に取り組んできた蓄積があります。先輩たちの残してくれた膨大な知見、そしてたくさんの品種。それは世界的にも類をみない貴重な財産になっています。その財産に、さらに新しい知恵を加えていくことでしょう。そうした地道な積み重ねから、おいしいビールが生まれていくんですね。上富良野も、そんなサッポロビールと共にがんばっていきたいと思います。

 

より詳しくは、サッポロビールのHPでもどうぞ→ サッポロビールwebサイト